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■ 平成28年度 事業報告

【 I.研究事業】
1. 日本教育史研究部門
「1950年代教育史」研究部会

研究者 「1950年代教育史」研究部会研究者名簿

 本研究部会は、1950年代に焦点をあてて戦後教育史を研究していこうとするものです。これまで、戦後教育史については、教育行政学、教育社会学、教育方法学、社会教育学等の教育学の各専門分野の研究者が思い思いのテーマを選んで研究を蓄積させていく傾向がありました。このあたりで教育史研究者が個別具体的なテーマや事象の解明に取り組みつつ、戦後の各時期の全体状況を明らかにすることが必要だと判断し、1950年代という時代区分を設けることによって研究対象をより明確化したいと、この研究部会を立ち上げました。
 戦後教育史を叙述する場合には、1954年のいわゆる教育二法や56年の地方教育行政法などの政治・行政をめぐる動向は、その重要な柱になります。昨年は地方行政法の制定から60年目になり、歴史研究の対象とするには十分な時間も経過しています。
 可能であれば1960年代の教育史にも取り組み、少なくとも高度経済成長期が終わる頃までの教育史研究の活性化の契機としたいと考えて、この1年の研究会を運営してまいりました。
 平成28年度は合計9回の定例研究会を行い、1回に2名ずつが研究経過の報告をしています。各研究員は、前年度と同様、米田氏が教育委員会制度、教育行政を、西山氏が大学を中心とした戦後改革の総合的な調査・分析を、大島氏が高等学校と教育課程、須田氏が小・中・高の教員による教育活動を、鳥居氏が農・山・漁村の生活と教育様相の研究をテーマとしてきました。

 また、委託研究員である水野真知子氏は、研究テーマのタイトルを「市川源三―その生涯と著作活動(仮)」と絞り込み、原稿を執筆中です。この1年は特に、著作一覧の調査と執筆を重点的に行ってきました。

2. 社会教育研究部門
「青年の自立と教育文化」研究部会

研究者 「青年の自立と教育文化」研究部会 研究者名簿

 平成28年度の社会教育研究部門は、11回の定例研究会を実施し、各研究員は毎月1名ずつ順番に、研究テーマの報告を行っています。平成30年に刊行予定の紀要『青年の自立と教育文化』(仮題)の構成も下記のようにほぼ決まり、各研究員は分担執筆の担当となる章の執筆を始めました。各研究員とも、昨年度に報告した研究テーマを大きく変えていませんが、齋藤氏のみ、「明治期から昭和初期の飯田下伊那の学校教育における教師の修養」からより近代へと目を転じ、「戦後の青年の教養と自立」の研究へと変えています。なお、平成28年8月に、杉山二季研究員が勤務の都合で兼任研究員を辞退されましたので、研究部会は5名となりました。

紀要の構成と執筆内容)
はじめに  青年期の概説と研究動向(田嶋・齋藤)
第1章  近代日本の青年の自立と教育文化(田嶋):特に1920年代に日本の地域社会で起きた学習運動、自由大学運動に焦点を合わせる
第2章 青年の自立と教養の関係(齋藤):戦後の青年にとっての教養が戦前と比べてどう変質したかを論述
第3章 青年の精神的自立にはたらく教育文化と宗教―西田幾多郎と西田天香の場合(上野):両者の分析から明らかになったことを比較検討し、青年期において影響した宗教と教育文化の役割について考察
第4章 青年期における心理的自立―感謝感情のあり方を通して(内藤):心理学における自立研究の経緯、青年期における感謝感情と心理的自立の調査、感謝感情の発達についての研究レビュー
第5章 親をなくした青年の自立と共同(青ノ):「あしなが育英会」ほか諸団体へのインタビューやフィールドワークをとりまとめ、考察

3. 教育心理研究部門
「社会性と感情教育」研究部会

研究者 「読書教育」研究部会 研究者名簿

 平成28年度の教育心理研究部門は、ほぼ毎月1回、計11回の定例研究会を重ねました。「社会性と感情教育」を主テーマとして、各自の個別研究の発表や参考論文の講読・紹介等を行ってきました。それぞれの研究成果をもとに、全員で分担執筆する予定の紀要『社会性と感情教育』(仮題)は、構成の概要が以下のようになりました。この紀要は平成30年度に刊行の予定です。

紀要の構成)
はじめに  (未定)
第1章  子どもの感情リテラシーと社会性(渡辺)
第2章 感情のもつ社会的役割とその応用の可能性(大森)
第3章 幼児•児童期のソーシャルスキル教育とその効果(藤枝)
第4章 思春期・青年期における感情と社会性に対する支援(小林)
第5章 社会性と感情の発達における親子間の相互作用(飯田)

 また今年度は、子ども達が小学校からどのような感情教育を受けているのか基礎的な知見を得るために、小学校で採用件数の多い光村図書と東京書籍の国語教科書をもとに、感情を表すボキャブラリーを抽出し、その頻度を測定するという調査を共同で行ってきました。調査結果については、平成29年度中に学会発表する予定です。加えて小学校での教育実態等を知るために、学校現場の経験が深い、校長・副校長をゲストスピーカーとしてお招きし、勉強会を実施しました。
 いっぽう、新しいソーシャルスキル尺度の作成や、感情教育の教材の研究、絵本・DVD等モデリング教材の開発についても、折々に議論してまいりました。

4. 幼児教育研究部門
幼児教育研究部会

研究者 幼児教育研究部会 研究者名簿
書 記 幼児教育研究部会 研究者名簿

 本研究部会は、「園の実践知:保護者に保育を伝え連携する知とシステムの検討」を研究主題として、幼稚園と保護者のコミュニケーション及びパートナーシップの流れと新しい手法を調査・研究しています。具体的には、保護者に保育を伝える手段としての幼稚園のホームページでの発信とそのホームページの受信者の認知、またホームページの園間比較、国際比較、園だより・クラスだよりの園の特徴の調査等になりますが、それらを分担して分析作業を行ってきました。
 研究会メンバーに1名の交代がありました。平成28年3月に亀ヶ谷忠宏氏が勤務の都合で研究員を辞退したため、同年4月から燒リ恭子氏が新たな研究員となっています。
 平成28年度は、ほぼ月に1回、計11回の定例研究会を実施し、各自の担当分の分析や研究論文を発表し、その成果を報告しあい、検討を進めてきました。
 また今年度は、ホームページに関する保護者アンケート調査を実施し、集計・分析も進めてきました。同時に『国際幼児教育研究』(国際幼児教育学会の学会誌)に論文「幼稚園のホームページの記述スタイル:子どもの姿を描く、常設の項目と更新する項目に着目して」を当研究会メンバーの名前で掲載することができました。
 他にも、発達心理学会、日本乳幼児教育学会、乳幼児保育学会への投稿・発表等によって、共同研究の深化を図ってまいりました。
野間自由幼稚園について

 平成28年度の幼稚園の様子は以下のようになります。

・お泊り保育、遠足、運動会、発表会など、大きな行事は無事に終了できました。
運動会は小雨交じりでしたが、保護者の協力もあり大変盛況となり、発表会も見に来ていただける家族の方が増え、立ち見となるほどでした。
遠足は春秋2回ですが、バスの確保、天候によるキャンセルが難しいため、春は幼稚園から徒歩で行ける範囲の場所に変更しました。保護者の反応も非常によく、今後もこのパターンを定着させていきます。

・平成28年度の最終的な園児数は久々に100名を越えて102名となりました。28名が卒園しました。

・未就園児対象のお遊び会は、参加人数が若干減少していますが、従来どおり8月を除き毎月開催しました。

・園舎内、園庭の遊具の老朽化が目立ち始めたため、園児の安全を考え、修理、買い替え、そしてメンテナンスについて話合いをしていましたが、園舎内の遊具はようやく新しいものに買い換えました。

・平成27年度から「子育て支援の新制度」に移行開始しました。全体的には従来よりかなり保育料が低くなりましたが、園に対しては補助金が出ていますので、財政上は幾分緩和されています。

・平成28年からの新企画(茶道は2回、体操遊びは10回)を実施しました。

・絵本作家の鈴木のりたけさんのお絵かき教室と、「はなまる学習会」相澤氏による保護者向けの講演会を実施しました。どちらも大好評でした。

【 II.図書館活動】
1. 蔵書
・平成29 年3月末の蔵書数は、書籍では、和書24,804冊、学校沿革史類を合わせて、計33,014冊となりました。雑誌は、継続購読誌を16種、購読停止・終刊誌を約20種、他に明治期〜昭和期約120種の教育関係雑誌を保存しております。

・当研究所の図書館は、日本教育史・社会教育・教育心理などを中心に、日本の教育に関する資料の収集を続けております。なかでも長年にわたり体系的に収集してきた日本の各学校の沿革史誌類は、平成29年3月末現在8,210冊を数え、国内有数の所蔵数となりました。なお、平成28年度の沿革史誌類の収集は151冊でした。

2. 利用状況
・研究所図書館は、特殊コレクションである学校沿革史の閲覧がもっとも多く、卒業論文や修士論文等で学校沿革史を取り上げる学生や、地域教育史の資料探しをする研究者に利用されています。平成28年度も、沿革史編纂のための参考資料として、学校関係者の閲覧が多くありました。また近年、各大学や公文書館などでアーカイブズの充実が推進されており、来館者の意識が高くなっているのも感じます。

・平成28 年度の利用者は延べ265名でした。

 平成16年度に着手した蔵書のデータベース検索システム構築作業は、教育関連図書の確認作業が終了し、研究所ホームページの蔵書検索にデータを追加いたしました。学校沿革史誌と併せて図書館の主要な所蔵資料を最新の状態で検索していただけるよう、データの更新も頻繁に行ってきました。
 長年の懸案であった『野間教育研究所所蔵学校沿革史目録』作成は、平成28年度から担当者が交代し、「国公立高等教育機関編」のデータ公開に向けて順調に進んでおります。  データ公開は平成29年度中の予定です。
 簡単に図書館に来られない多くの利用者にとっても、より便利な図書館となるよう、残りの蔵書データ確認作業や学校沿革史誌目録作成を継続させていきます。
 
【 平成28年度 事業報告 附属明細書】
 
平成28年度事業報告には、「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律施行規則」第34条第3項に規定する「事業報告の内容を補足する重要な事項」がないため、作成しない。


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