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■ 平成29年度 事業計画

1. 日本教育史研究部門
「1950年代教育史」研究部会

研究者 「1950年代教育史」研究部会 研究者名簿

 平成27年11月、1950年代の教育史研究を重点的に行う本研究部会が発足いたしましたが、平成29年度は、5人のメンバーがそれぞれの研究テーマとその対象範囲をおおまかに決めるところまでを到達目標とし、毎回の研究会で2人ずつ途中経過を報告することといたします。研究部会のリーダーは、引き続き米田俊彦氏が勤めていきます。
 また、10月に岡山大学で開催される教育史学会第61回大会のコロキウムで本研究部会の研究経過を発表し、広く参加者との間で交流する予定です。各メンバーのテーマにかかわる作業の目標は次のとおりです。
@米田俊彦:1950年代の文部省は新教育の推進者から勤務評定の推進者へとその政策的な立ち位置を大きく転換させた。55年体制の成立をはさむ10年間に起こった政党政治と教育行政との関係の変化を捉えるべく、関係資料の読み込みを進め、研究の枠組みを構築する。
A大島 宏:高等学校にとって1950年代とは、制度発足直後の10年であり、国レベルだけでなく、自治体レベルでも制度的な模索が続いた時期である。その動向を踏まえながら関係資料の収集と検討を進め、1960年代の動向も視野に入れつつ研究の枠組みを構築する。
B須田将司:1950年代の小・中・高校教員による教育研究活動の姿を、民間教育研究運動と官製研修体制の両面から捉えていく。特に51年以降の日教組教研集会の開催、1958年の学習指導要領の「告示」化の影響は大きく、その動態を捉えながら関係資料の探索と分析を進めていく。
C鳥居和代:1950年代の農山漁村における子どもの生活と教育の様相を捉えるため、特に千葉県の漁業地域に対象を絞り、前年度に引き続き資料調査を行う。長期欠席問題や米軍基地問題など、子どもを取り巻く政治・経済・社会問題と教育との接点に着目して研究を進める。
D西山 伸:1950年代の大学では、大学管理問題や学外の諸情勢とも関係して学生運動が激しく展開された。その一方で、1950年代は大学にとって戦後改革の定着と見直しが始まった時期でもあった。こうした動向について、資料をもとに総合的な視点を構築することを目指す。
 学校沿革史研究部会は解散いたしましたが、『野間教育研究所所蔵学校沿革史誌目録』は、引き続き「中学校・小学校編」の資料の整理を進めていきます。既刊の「国・公立高等教育機関編」「私立高等教育機関編」「高等学校編」につきましても、現在まで継続して学校沿革史データの追加・整理を続けており、平成29年度は「国・公立高等教育機関編」のウェブ上での公開も実現化することとなりました。全国の研究者や学生など不特定多数者の要望に応えるよう、いっそう努めます。

 委託研究員である水野真知子氏は、東京府立第一高等女学校長・全国高等女学校長協会理事長であった市川源三に関する調査・執筆を進め、平成29年度中の論文完成を目指します。論文タイトルを『市川源三―その生涯と著作活動』(仮題)とし、これまで広がりすぎていた研究目標を絞り込むことによって、紀要の完成をより具体的なものとしていく計画です。

2. 社会教育研究部門
「青年の自立と教育文化」研究部会

研究者 「修養」研究部会 研究者名簿

 平成24年7月に発足した「青年の自立と教育文化」研究部会は、月1回の定例研究会で、各研究員の研究成果の報告・検討を重ねてきました。
 平成29年度はそれらの蓄積をふまえ、紀要『青年の自立と教育文化』(仮題)として、下記の構成に基づいて各研究員が原稿執筆に着手し、平成30年春〜夏の刊行を目指すことといたします。この1年の活動の中で当初発表したテーマを変更した研究員もいますが、さらに研究部会での検討を重ね、より質の高い研究を目指してまいります。
 なお、杉山二季氏は、職務の都合で平成28年秋に研究員を辞退されましたので、紀要は5名による共同執筆となります。

紀要の構成と執筆内容)
はじめに  青年期の概説と研究動向(田嶋・齋藤)
第1章  近代日本の青年の自立と教育文化(田嶋):特に1920年代に日本の地域社会で起きた学習運動、自由大学運動に焦点を合わせる。
第2章 青年の自立と教養の関係(齋藤):戦後の青年にとっての教養が戦前と比べてどう変質したかを論述。
第3章 青年の精神的自立にはたらく教育文化と宗教―西田幾多郎と西田天香の場合(上野):両者の分析から明らかになったことを比較検討し、青年期において影響した宗教と教育文化の役割について考察。
第4章 青年期における心理的自立―感謝感情のあり方を通して(内藤):心理学における自立研究の経緯、青年期における感謝感情と心理的自立の調査、感謝感情の発達についての研究レビュー。
第5章 親をなくした青年の自立と共同(青柳):「あしなが育英会」ほか諸団体へのインタビューやフィールドワークをとりまとめ、考察。

 本年度も引き続き、田嶋一氏が本研究部会のリーダーを勤めます。

3. 教育心理研究部門
「社会性と感情教育」研究部会

研究者 読書教育研究部会 研究者名簿

 平成27年4月から発足した本研究部会は、平成29年度は以下の目標を掲げています。

@それぞれの研究成果をもとに、全員で「社会性と感情に関する教育」をテーマにした紀要論文を各章ごとに分担執筆し、完成すること。紀要『社会性と感情教育』(仮題・250ページ予定)の概要は以下の通り。

紀要の構成)
はじめに 
第1章  子どもの感情リテラシーと社会性(渡辺)
第2章 感情のもつ社会的役割とその応用の可能性(大森)
第3章 幼児•児童期のソーシャルスキル教育(藤枝)
第4章 青年期のソーシャルスキル教育(小林)
第5章 社会性と感情の発達における親子間の相互作用(飯田)
この紀要は平成30年度に刊行の予定です。
また、本紀要執筆の過程で、新しい感情スキル尺度の作成も考えております。
A子ども達が小学校からどの程度の感情教育を受けているのか、基礎的な知見を得るために、小学校で採用件数の多い光村図書と東京書籍の国語教科書をもとに、感情を表すボキャブラリーについて調査し、共同研究を開始する。
B感情教育の教材として、絵本、DVDなどモデリング教材を考えたり、心理教育のあり方を検討したりする。学校での効果的な実践を考えるため、学校現場の経験が深いゲストスピーカーを招き、勉強を重ねる。全員の共同研究とする。

 以上、渡辺弥生氏をリーダーとして、月に1回程度の定例研究会を実施していく予定です。

4. 幼児教育研究部門
幼児教育研究部会

研究者 幼児教育研究部会 研究者名簿
書 記 幼児教育研究部会 書記名簿

 平成27年4月から発足した本研究部会は、平成26年までの共同研究の成果をふまえ、「園の実践知:保護者に保育を伝え連携する知とシステムの検討」を研究主題として、幼稚園と保護者のコミュニケーション及びパートナーシップの流れと新しい手法を調査・研究しています。
 各研究員は、平成28年度中に、保護者に保育を伝える手段としての幼稚園のホームページでの発信とそのホームページの受信者の認知、またホームページの園間比較、国際比較、園だより・クラスだよりの園の特徴を分担して分析作業を行ってきました。平成29年度はそれらの研究成果をさらに進展させて論文化をはかり、平成30年の早い時期に紀要の刊行を目指します。紀要は、これまでと同じく全員で1冊の分担執筆とする予定です。
 月に1回の定例研究会で、各自の担当分の分析や研究論文を発表し、その成果を報告しあい、検討を進めます。 また今年も、国内外の関連学会での発表や学会誌投稿、学会シンポジウムの企画によって、共同研究の深化を図りたいと考えています。

 その他、幼稚園・保育園の教育相談をホームページ上で引き続き受け付けていく予定です。

野間自由幼稚園

 平成27年度からの「子ども・子育て支援制度」に移行して3年目。保育料は7段階に設定されていますが、平成29年度からは所得が低い世帯に向けてさらに段階が増えるようです。本幼稚園も同制度の適用で運営しているので、学校評価者の設定など、新たに整備しなくてはならないことが増えることが予想されますが、園児のいっそうの獲得に結びつくことを期待しています。
 また、従来からの2歳児保育は子育て支援の一環として位置づけていましたが、県から認可外保育に当たるとの指摘があり、視察等の行政の指導も入ることが予想されるため、推移を見守り適切な対応をとっていきます。

 平成30年には開園70周年を迎えますので、野間文化財団と連絡を密に取りながら、周年企画の具体化を図ります。

 室内遊具の老朽化、屋外遊具の劣化が進んできました。園児の安全を第一に、業者・職員による点検の徹底、修理・買い替えなどで随時対応していきます。(まずは開園70周年の一環として平成28年2月に室内の滑り台を新たに設置しました。)

 保護者、及び園児向けイベントは平成28年度と同様、年に2回の開催を計画しています。保護者向けの講演会、園児への読み聞かせ、音楽・美術関係イベントの実現を目指します。
在園児の変化(2歳児含む)
平成23年度   96名
平成24年度   78名
平成25年度   83名
平成26年度   85名
平成27年度   99名
平成28年度   101名
平成29年度   100名(平成29年2月現在)

5. 図書館
 野間教育研究所の図書館は、日本教育史・社会教育・教育心理などを中心に、日本の教育に関する資料の収集を積極的に続けており、特色ある構成と蔵書数で、数多くの研究者に利用されています。平成29年1月末の蔵書数は、計32,581冊を数えます。
 なかでも、野間教育研究所の特殊コレクションである学校沿革史誌類は、寄贈してくださる教育機関の皆様のおかげで8,111冊と充実度を増し、研究者や学校関係者に教育史研究の貴重な資料として評価され、活用されております。
 本図書館としては、現在活動中の研究部会に即した図書・資料などの充実を意識しながら、平成29年度も引き続き教育関連の書物や資料の収集を進め、データの整備、図書の補修、目録の作成などに努力してまいります。
 また、1947年に第1集が刊行され、現在第58集まで続いている野間教育研究所紀要をどのように受け継いでいくかを検討した結果、まずは残部の少ない紀要からデータ化を進めていくことにいたします。また、古い紀要は紙の酸性劣化により閲覧も難しくなることが予測されますので、特殊な処理法の検討も行います。今年度は、データ化した紀要を、より広く便利に利用して頂くためのデジタル展開の方法を図りたいと考えます。

 ホームページの利用者は年毎に増加していますが、ホームページ上で検索可能となった教育学関連図書(含・学校沿革史誌)は、残りの蔵書データの確認作業をいっそう進め、全体公開に向けて作業を継続していきます。
 そのなかで、『野間教育研究所所蔵学校沿革史誌目録』は、既刊の「国・公立高等教育機関編」「私立高等教育機関編」「高等学校編」に対して、データの追加入力を続けてきました。平成29年度は、残部がないため頒布できなくなっていた「国・公立高等教育機関編」と、作成中の「中学校・小学校編」とを併せてホームページ上で公開する予定です。
 公益財団法人として求められる、不特定多数者への研究成果の伝達・研究内容の公知といった機能を果たすためにも、さらにホームページの充実に努め、積極的に広報活動を展開していきます。


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